宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 231日目

旅の231日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

E-7との再通信実験を行った。
昨日の干渉を踏まえ、エネルギー出力を抑制した状態で試みたが、結果は予想以上に安定していた。ノア・アルカ号の計器への影響はほぼなく、アビスとE-7の間で双方向の通信が成立していることを確認できた。

アビスは再びあの音を発した。だが今日は、それが単なる信号ではないことが分かった。
球体の光と完全に同期していたパターンが、E-7内部で“返答”として反射されたのだ。まるで、彼とE-7が互いの存在を確かめ合っているようだった。
通信記録を可視化すると、そこには幾何学的な形が浮かび上がった。解析班はその構造を「言語的図形」と呼び始めた。意味はまだ不明だが、あれは明らかに“意志の痕跡”だった。

そして、興味深い現象がもう一つ起きた。
アビスの周囲の空気温度がわずかに上昇し、観測装置が微弱なエネルギー放射を感知した。
E-7内部の反応と完全に同じタイミング――まるで彼の体そのものが、通信の媒介になっているようだった。

静かな夜。
窓の外では、遠くの星々が瞬いている。
ノア・アルカ号が進むこの航路の先に、アビスが“帰るべき場所”があるのだろうか。
それとも、彼自身がその場所を創り出すためにここにいるのだろうか。

明日は、言語的図形を再構築し、視覚的刺激として彼に提示する予定だ。
もしそれが「理解できる形」であるなら――アビスはついに、自らの言葉で語り始めるかもしれない。

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