宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 281日目

旅の281日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日は、降下ポッドの最終整備に立ち会った。
一見いつも通りの点検作業だが、明確な“使用目的”が目前にあると、工具の音ひとつにも重みが加わる気がする。

外殻の耐熱層は問題なし。
姿勢制御系の微調整も完了。
内部の生命維持装置は冗長性を強化され、どれだけ想定外の事態が起きても最低限生還できる設計になっている。
ゼインの仕事は本当に精密だ。
彼は多くを語らないけれど、その静かな徹底ぶりから、誰よりも“今回は失敗を許さない”という意思を感じた。

セリナの追加データも確認したが、驚くほど変化がない。
気温・風速・放射線――この星はずっと、同じ表情のままだ。
良いことではあるのだが、自然環境として考えると、やはり不思議な静けさだ。

アビスは医療班からの報告によると、今日は長めに歩行訓練をしていたらしい。
機能回復は順調で、もう船内での歩行には問題がないとのこと。
彼がこの先どうなるかを気にしすぎないよう、意識して距離を置いている。
今のところ、それで十分だ。

夕食は穀物パスタの軽いトマト風味。
胃が張っていて、多くは入らなかった。
緊張しているのかもしれない。

明日は、降下に向けた最終ブリーフィング。
いよいよ、セリナに“触れる”準備が整う。
胸の奥に小さな波が立っているのを感じる。

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よくchatGPTで遊んでいます。
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