宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 314日目

旅の314日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日は居住ブロック設置に向けた最終的な動線確認を行った。
地表からブロック内部への出入り、防護服の着脱区画、空気の切り替え手順。
その一つひとつを詰めていく作業は地味だが、生活の質を左右する重要な工程だ。

大気の条件に変化はなく、数値は相変わらず揃っている。
安定していることは評価できるが、この星が自ら環境を調整しているわけではないという点は忘れないようにしたい。こちらが手を入れて初めて、状態が変わる星だ。

地球からの通信はまだ途中段階にある。こちらの計画はすでに送ってあり、返答を待つ時間が続いている。
二百日という距離を思うと、この時間差そのものが一つの環境条件だと感じる。即答が返ってこない前提で動くことが、今後は当たり前になる。

作業を終えて船に戻ると、防護服を脱ぐ動作にも慣れが出てきた。慣れること自体は悪くないが、油断とは違う。境界を越えていないという意識はまだ保たれている。

夕食は簡単な温かい食事だった。今日は静かな一日で、体力の消耗も少ない。

セリナでの生活は少しずつ形になってきている。
ただそれは、この星に溶け込むことではない。人がここで過ごすための輪郭を慎重になぞっている段階なのだと思う。

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