旅の328日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は地表設備の定期点検に参加した。
メカ・ヒューマンズが先行して設置した外部機材の動作ログを確認し、内部環境との同期を取る作業が中心だった。
外の大気は依然として安定しているが、防護服越しに感じる温度差や静電の揺らぎは、完全に無視できるものではない。
数値に出ない微細な変化は、記録として残しておく必要がある。
地下水の使用量も再計算した。
現在の消費ペースなら当面は問題ないが、植物区画を拡張する場合、採取量の調整が必要になる。
焦って広げる段階ではない。まずは維持できる範囲を確かめることが優先だ。
居住ブロックの切り離し準備は、内部配線の整理が進んでいる。
分離後も最低限の自立運用が可能なように、冗長系のチェックが続いている。
構造としては想定どおりだが、実際に独立した空間として機能させるには細かな調整が欠かせない。
地球からの追加通信はまだ届いていない。
待機時間は長く感じるが、こちらの一日が向こうの過去に届くまでの距離を思えば、急ぐ理由もない。
夕食は簡素な温食だった。疲労は軽い。
セリナでの作業は、劇的な変化よりも確認と維持の繰り返しで進んでいる。
その積み重ねが、この場所を生活圏に変えていくのだと思う。



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