宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 336日目

旅の336日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日は居住ブロック切り離しに向けた、最終段階前の統合点検が行われた。
これまで個別に確認してきた電源系、循環系、通信系を、実際の運用想定に近い形で同時稼働させる。
数値上は安定しているが、各系統が連動したときのわずかな遅延や負荷の変動を丁寧に記録した。
問題と呼べるものはない。ただ、完全に船から離れた瞬間に何が起きるかは、最後まで確認を続ける必要がある。

外装側では、地表固定フレームの最終位置調整が進められている。
支持構造はすでに十分な強度を確保しているが、長期設置を前提にわずかな歪みも修正しておく方針だ。
セリナの地面は安定している。それでもここで暮らす以上、時間の経過を考慮した設計が必要になる。

地下水の供給は引き続き安定している。
今日は試験的に植物区画の一部に供給タイミングの間隔を設け、土壌の保持特性を再確認した。
大きな変化はない。だが、この“変化がない”状態をどれだけ維持できるかが、今後の基準になる。

地球からの通信はまだ届いていない。こちらの報告が向こうに届き、判断が下され、返答が戻るまでの時間を思えば、焦る理由はない。それでも、次の一歩をどの時点で共有するかは慎重に見極めたい。

夕食は温かい簡易食。今日は少し落ち着いて食べられた。

切り離しは目前だが、まだ決断の瞬間ではない。
手順と確認を重ね確実な状態をつくる。
その過程そのものが、この星に拠点を築くという行為なのだと思う。

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