宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 11日目

旅の11日目 – 日記

地球歴2482年、星間暦元年

今日は珍しく船内が静かだった。定期メンテナンスが完了し、特に目立った問題もなく、一息つける日だった。僕も環境維持ユニットのシステムチェックを早めに終わらせ、少し時間ができた。

昼過ぎ、ミラが育てている花を見に行った。その花はさらに開き、鮮やかな青色を見せていた。彼女が言うには、地球で失われた原生種を再現したものらしい。遺伝子データをもとに培養したその花は、本物の土も太陽もないこの宇宙船の中で、それでも確かに「生きている」。

ミラと話しているとき、彼女がぽつりと「新しい星にたどり着いたら、もっとたくさんの植物を育てたい」と言った。その目は未来を見つめていて、希望に満ちていた。僕も、いつかその日が来ることを信じている。

夜には、船内の図書データベースで地球の植物について調べた。あらゆる色、形、大きさの植物が載っているそれを見ていると、自分たちが失ってしまったものの大きさに改めて気づかされる。

この旅の先にある星では、もう一度そんな豊かな自然を取り戻せるのだろうか。その未来のために、僕はできる限りのことをしなければならないと感じた。

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