旅の34日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は船内で小さなワークショップが開かれた。テーマは「未来の星でどんな文化を築くか」。ニューヒューマンズのエリスが提案したもので、参加した乗員たちが自分の思い描く未来の生活や文化について語り合った。
エリスは「地球の文化は自然とともにあった。それを忘れずに、新しい形で取り入れたい」と言い、映像で紹介してくれたのは地球の昔の祭り。灯籠が夜空を彩る風景は、僕たちの旅の中での単調な日常とはかけ離れていて、まるで夢のように美しかった。
ミラは「次の星では、森を作り、その中でみんなが集まる場所を作りたい」と語った。彼女が育てている植物が、その未来の一部になるのだろう。僕は彼女の提案に賛成だった。自然と人が繋がる空間が、人々の心を安らげるはずだ。
一方、ゼインは「俺たちメカ・ヒューマンズにとって、文化というのは少し抽象的だ」と言いながらも、「新しい星での効率的な都市設計が文化になるんじゃないか」と提案した。彼の意見は一見現実的すぎるように聞こえたが、それもまた未来の一部なのだと感じた。
夜、窓の外に広がる無数の星々を見ながら、僕たちが次に住む星でどんな文化を作れるのか考えた。それは地球の記憶を受け継ぎつつも、僕たち自身が新しい形を創り上げていくものだろう。今日の話し合いは、きっとその第一歩になるはずだ。
新しい星でどんな未来が待っているのか。その答えを見つけるために、僕たちは進み続ける。それが今の僕たちの使命だ。
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