旅の36日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日はいつもより穏やかな一日だった。環境維持ユニットの点検も特に問題なく終わり、共有スペースでは乗員たちがそれぞれの時間を楽しんでいる姿が見られた。船内に流れるこの空気が、少しずつ「生活」を感じさせるようになってきた気がする。
昼過ぎ、ミラが新しい植物の手入れをしていたので手伝った。彼女は「この船で育つ植物が、私たちの未来に繋がっている気がする」と言った。その言葉には、彼女の自然への深い愛情と、次の星での未来を見据えた決意が込められていた。
一方で、ゼインたちメカ・ヒューマンズは、新しいツールを開発していた。「船内の修理効率をさらに高める」と意気込んでいたが、それ以上に彼らが楽しそうに作業している姿が印象的だった。効率を追求する彼らにも、こうした創造的な楽しさがあるのだと改めて感じた。
夜にはエリスが「次の星に降り立ったら、まず図書館を作りたい」と語っていた。彼女の話を聞いていると、文化や知識がどれほど重要なものかを思い知らされる。そして、それを未来に継承するために、今こうして旅をしているのだと改めて思い出した。
窓の外に広がる星々を見ながら、僕たちの船内生活が少しずつ未来への準備になっているのだと感じた。毎日の小さな出来事が積み重なり、きっと新しい星での大きな一歩に繋がる。今日もその一歩を進めた日だった。
コメント