旅の37日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は船内に緊張が走る一日だった。午前中、小型の隕石が宇宙船に衝突したとの警報が鳴り響いた。船体の外部に軽度の損傷が発生し、すぐに修理チームが対応に追われた。幸いにも生命維持システムには影響はなく、大事には至らなかったが、宇宙の過酷さを改めて実感させられた。
ゼインとメカ・ヒューマンズのチームが素早く作業を進めてくれた。彼らの正確な判断と効率的な修理技術がなければ、状況はもっと悪化していたかもしれない。ゼインは「これくらいなら慣れてる」と笑っていたが、その背中には確かな頼もしさがあった。
ミラは植物ユニットを急いで確認していた。衝撃で一部の設備に不具合が出ていたが、大きな被害はなかったようだ。彼女は「こういうときこそ、この植物たちがみんなを落ち着かせてくれる」と言い、植物の手入れを続けていた。その姿に、彼女の強さを感じた。
エリスは、万が一のために地球の記録データをバックアップしていた。「私たちの記憶を失うわけにはいかない」と語る彼女の姿には、使命感が強く現れていた。彼女が守ろうとしているものの重みを、僕も改めて感じた。
夜、すべての修理が終わり、船内が静けさを取り戻した頃、窓越しに外の星々を眺めた。広大な宇宙に浮かぶ僕たちの船は、なんて小さな存在なのだろう。それでも、この小さな宇宙船の中で育まれる生命や文化は、きっと未来を切り開く力になる。
今日の出来事は、僕たちがどれだけ脆弱な存在であるかを教えてくれた。でも、それと同時に、困難に立ち向かう強さも持っていることを思い出させてくれた。僕たちはこの旅を続ける。どんな障害があっても、その先にある未来を信じて。
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