旅の38日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
隕石衝突から一夜明けた今日は、修理後の点検がメインだった。環境維持ユニットや船体全体のシステムチェックを行い、再びすべてが正常に機能していることを確認できた。緊張感が少しずつ解け、船内にも安堵の空気が戻ってきた。
昼過ぎ、共有スペースで乗員たちが小さな集まりを開いていた。ゼインが修理作業の詳細を説明しながら、「こういう時こそ、みんなが落ち着いて対処できるのが大事だ」と話していた。その言葉に、バイオ・ヒューマンズのミラが「だから私たちは種族が違っても支え合えるんだね」と応じていた。そのやり取りを見て、僕たちがどれだけ互いに頼り合いながら進んでいるのかを実感した。
エリスは地球の歴史から、過去の災害や危機を乗り越えた人々の記録を共有してくれた。「地球の人々も、何度も困難を乗り越えてきた。だから私たちも大丈夫」と語る彼女の言葉に、多くの乗員が励まされていた。彼女の使命感が、船内の士気を高めているのを感じた。
夜、ミラが植物ユニットの新しい芽を見せてくれた。「昨日の隕石衝突でも、この子たちはちゃんと生きてる」と嬉しそうに話す彼女の姿が印象的だった。その小さな命が、僕たちの旅の希望そのものに思えた。
今日もまた、小さな一歩を進めた一日だった。困難を乗り越えた僕たちは、さらに強くなっている気がする。この船で育つ命と共に、次の星で新しい未来を築く。その日を信じて、明日もまた進んでいこう。
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