宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 40日目

旅の40日目 – 日記

地球歴2482年、星間暦元年

今日は久しぶりに自分の時間が少しできたので、趣味の一つである「データアート」に取り組んでみた。データアートとは、船内のセンサーや環境維持ユニットから取得したデータを視覚的に変換してアート作品を作るものだ。環境の数値や気温、酸素濃度の変動などをグラフや波形にして、それを色彩や形に変えることで、データそのものをアートとして楽しむ。

今日は植物ユニットのデータを使い、ミラが育てている植物の成長を表現してみた。葉の成長速度や水分量をベースにしたデザインは、柔らかい緑と穏やかな青を基調にした流れるような形になった。仕上がった作品をミラに見せると、「これ、本当に植物が話してるみたいね!」と驚いていた。その反応がとても嬉しかった。

データアートを始めたきっかけは、船内の無機質な環境に少しでも色彩や感覚的な豊かさを取り入れたいと思ったからだ。船内はどうしても数字と効率が優先されるが、それでもその中に美を見つけることはできる。こうして数字を形に変えることで、自分自身も環境と繋がっている感覚を得られる。

もう一つの趣味は、地球の古い音楽を聴くことだ。ニューヒューマンズのエリスが共有スペースに設置した音楽アーカイブから、今日は2000年代の日本の曲を再生してみた。シンプルなメロディと温かい歌詞が心に染みる。宇宙船の静けさの中で聴くと、その音楽がよりいっそう特別なものに感じられる。

夜、窓から星を眺めながら、今日作ったデータアートの余韻に浸っていた。僕の趣味は小さなものかもしれないけれど、それがこの旅の中で心を穏やかにしてくれる。次の星に降り立ったとき、あの環境データでどんなアートが作れるのか、今から少し楽しみだ。

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ガドグのアバター ガドグ サブスク見直しライター

キン肉マンと特撮を愛する怪人。
よくchatGPTで遊んでいます。
1児の父という顔も持つ。

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