旅の76日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は船内の食料管理について話し合うミーティングがあり、その中で新しいメニューが追加されたという嬉しい知らせがあった。栄養バランスの取れた合成食品が中心の生活が続いている中で、少しでも変化があるのはありがたい。
食料管理を担当しているのはケイトという乗員だ。彼女は地球時代に食品科学の分野で活躍していたらしく、合成食品の調整や新しい組み合わせを考えるのが得意だ。今回の新メニューも、彼女が植物ユニットで育った材料を活用し、少しでも自然に近い味を再現しようと努力してくれた結果だという。
追加されたメニューの中で特に話題になったのは、ミラが育てたハーブを使ったスープだ。香りが豊かで、合成食品にはなかった温かみが感じられる一品だった。共有スペースでみんなが食べながら、「こういうものが食べられると、少し気持ちが明るくなるね」と笑顔を見せていたのが印象的だった。
ケイトは、「これからも植物ユニットで育てた材料を活かして、食事を少しずつ改善していきたい」と話していた。彼女の努力が、船内の雰囲気を少しずつ和らげているのを感じる。
夜、自室で新しいスープの味を思い返した。食事は単なる栄養補給ではなく、心の栄養にもなるものだと改めて実感した。こうした小さな変化が、長い旅の中でどれだけ大切かを感じた一日だった。
明日もまた、何か新しい発見があるといい。
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