旅の78日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は特に大きな出来事はなかった。環境維持ユニットの定期点検を行い、問題がないことを確認した後、少しだけ植物ユニットを覗きに行った。ミラがいない静かな空間で、育っている緑を見ていると、なんとなく気持ちが落ち着く。
昼は共有スペースでケイトが作った新メニューを試した。今日はシンプルなスープだったけれど、ミラの育てたハーブがいいアクセントになっていて、地球を思い出すような優しい味だった。
エリスが短い会話の中で、「セリナの霧についてのデータがもう少し集まれば、より具体的な探査計画を立てられる」と話していた。彼女がいることで、セリナへの期待が少しずつ現実味を帯びている気がする。
夜はいつものように窓の外の星々を眺めながら過ごした。この広い宇宙で、僕たちはどれだけ小さな存在なんだろうと考えることがある。それでも、こうして未来を目指して旅をしていることに意味があると思いたい。
静かで穏やかな一日だった。こういう時間が旅の中では何より貴重だと感じる。明日もまた、小さな一歩を積み重ねていこう。
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