宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 103日目

旅の103日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日も何も変化はなかった。

封鎖区域の監視データは安定している。ゼインが念のためスキャナーの調整をしていたが、「特に異常なし」と報告があった。昨日と同じ、というより、ここ数日ずっと同じ状態が続いている。

“何かが起こるかもしれない”という緊張感は、時間とともに薄れてきている。でも、それが”危険がなくなった”ことを意味するわけではないのは分かっている。

今日は久しぶりにライラと話す機会があった。彼女も封鎖区域のことを気にしてはいるみたいだったが、「考えすぎると疲れるよ」と言っていた。たしかにその通りだ。結局、僕たちが今できることは限られている。

それでも、ふとした瞬間に考えてしまう。もし、あの扉を開けることになったら、その先に何が待っているのか。

過去の記録によれば、この船の乗員は全滅していた。それなのに”生命体1″の記録が残っていた。それが今も存在しているのか、それとも単なるエラーだったのか——答えはまだ出ていない。

ミラの植物は相変わらず元気だった。封鎖区域のことなんて関係なく、静かに育っている。そういうものを見ていると、余計なことを考えずに済む。

……明日も、きっと何も変わらない一日が続く。そう思っていたほうが、きっと気が楽だ。

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