旅の116日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
惑星セリナ――ついに、その全体像が公開された。
今の航路を維持すれば、あと数ヶ月で到達可能な位置。大気は薄いが酸素は含まれており、重力も地球の8割程度。気温は昼夜で大きく変動するらしいけど、地表は安定していて、生態系の痕跡もまだ見つかっていない。
ゼオフォスと違い、敵意を持った存在の兆候は今のところ見えない。探査チームの間でも「第二のチャンス」としての期待が高まっている。
ただ、油断はできない。ゼオフォスの教訓があるからこそ、慎重すぎるくらいがちょうどいい。
僕も調査班としての準備を進める。
もう一度、希望を信じてみてもいいかもしれない。
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