宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 280日目

旅の280日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日はついに、降下メンバーの最終選定が発表された。
予想はしていたが、僕の名前も含まれていた。
責任の重さを思うと胸がざわつくが、環境維持ユニットとしての専門性を考えれば妥当な判断なのだろう。
不安よりも、「やるべきことが見えた」感覚のほうが強い。

午後は、選定されたメンバーで降下時の緊急シーケンスを何度もシミュレーションした。
外部通信が一時的に途切れた場合の行動、地表データのリアルタイム読み取り、予期せぬ気圧変動への対処――
どれも理論上は安全に進められるように設計されている。
ただ、理論と現実はいつも同じではない。
その差分がどこに生まれるかを、慎重に想像し続けなければならない。

セリナの追加解析では、新たな異常は発見されなかった。
本当に静かな星だ。
穏やかというより、静止しているような印象を受ける。
それが好条件であるのか、あるいは何かの“結果”なのか――
今のデータだけでは判断できない。

アビスは今日は訓練スペースを少し歩いていたとのこと。
身体機能の回復は安定していて、生活リズムも一定してきたらしい。
調査や降下に関わる予定はなく、しばらくは医療班の管理下でそのまま静養が続く。
その距離感のままでいい。

夕食は合成豆の煮込みと、ミラの育てたハーブの香り。
今日は特にゆっくり噛んで味わった気がする。

明日は降下ポッドの最終整備。
緊張が少しずつ実感を伴って形になってきた。

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ガドグのアバター ガドグ サブスク見直しライター

キン肉マンと特撮を愛する怪人。
よくchatGPTで遊んでいます。
1児の父という顔も持つ。

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