宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 292日目

旅の292日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日の解析で、セリナに生命の痕跡が見られない理由が一つ判明した。
軌道データと地質サンプルを突き合わせた結果、この星は数千年から数万年周期で高密度の彗星帯と接近・交差している可能性が高い。

彗星接近時には、大規模な衝突や降下物が発生し、地表環境がほぼ全面的にリセットされる。
大気組成や地表構造が均質なのも、長期的な侵食ではなく定期的な破壊と再形成の結果だと考えれば説明がつく。

生命が根付く前に環境が破壊される。
あるいは、芽生えても痕跡を残す前に消えてしまう。
セリナの“静けさ”は安定ではなく、繰り返される断絶の上に成り立っていた。

危険性としては明確だが予測可能な周期を持つ現象である点は重要だ。
問題はその周期が人類の定住計画と両立できるかどうかだろう。

今日は簡易拠点で携行食をとった。
いつもと変わらない味だが頭の中では状況整理に時間がかかっている。

一つの疑問に答えは出た。
ただしそれは新しい判断を求める答えでもある。
慎重に次の段階を考えたい。

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