旅の302日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は探索継続に向けた人員配置と役割分担が最終的に整理された。誰がセリナに残り、誰がノア・アルカ号と共に次へ進むのか。その線引きは静かで、感情的な場面はほとんどなかった。それぞれが、自分の時間軸に合った選択をしているように見えた。
セリナの地表では、引き続き安定した環境が保たれている。地下水の利用計画も具体化し、ここでの生活が現実的なものとして形を持ち始めている。それを見て、安堵と同時に、この星が「通過点」になる可能性もまた確かなものになったと感じた。
アビスは探索継続グループに加わることが正式に共有された。特別な理由づけはなく、彼が船と共に移動できる状態にあるという事実だけが判断材料だった。それで十分だと思う。彼の過去は、この星では眠ったままだ。
僕自身も、次の航路に向けた準備を進めている。ここで得た知見を、次にどう引き継ぐか。その視点でデータを整理し直す作業が増えた。セリナで終わらせないという選択は、未来に余白を残すためのものだ。
夕食は簡単なスープと保存食だった。今日は落ち着いて味を感じられた。
この星に残る人たちと、進む人たち。そのどちらもが、同じ人類の延長線上にいる。その事実だけは、はっきりと記録しておきたい。



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