宇宙船ノア・アルカ号 乗船日記 304日目

旅の304日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年

今日は居住ブロック切り離しを前提にした地表配置の検討が進んだ。実際に降ろす位置や接続導線を確認しながら、仮設とはいえ長期使用を想定した設計が必要になる。ノア・アルカ号の一部が、そのまま生活空間になるという発想には、まだ少し実感が伴わない。

地表では引き続き環境整備が続いている。電力供給ラインの仮設と水処理設備の設置準備が主な作業だ。どれも派手さはないが、生活の基盤になる工程ばかりで、数値と手順を丁寧に積み重ねる必要がある。

地球からの返答はまだ届いていない。通信にはタイムラグがあり、こちらの判断が常に先行する形になる。それでも、補充の計画を同時進行で詰めておくことが重要だ。セリナと地球を結ぶ時間差を前提に、どこまで自律的に動けるかが問われている。

全員が地表で作業する生活にも、少しずつ慣れてきた。役割は固定されすぎず、その日の状況に応じて入れ替わる。今は誰かが残り、誰かが進むという段階ではない。ただ、この星で共同作業をする時間が続いている。

夕食は簡単な保存食だったが、作業後ということもあり十分だった。

セリナは、今日も静かなままだ。だが、その静けさの中で、人の動きだけが少しずつ増えている。この変化を、急がずに受け止めていきたい。

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