旅の329日目 – 日記
地球歴2482年、星間暦元年
今日は居住ブロック切り離しに向けた内部点検が中心だった。
配管と電力ラインの分岐試験を段階的に行い、分離後も単独運用が可能かを確認する。
もともと想定されていた設計とはいえ、実際に独立空間として稼働させるとなると細部の調整が多い。
冗長系がきちんと機能するかを、一つずつ確かめていくしかない。
地下水の採取装置は安定している。
今日は流量をわずかに下げ、長期運用を前提とした試験モードに切り替えた。
植物区画への供給量もその分だけ調整している。
成長を急がせるより、維持できる状態を探る段階だ。
地表ではゼインが単独で外装設備の再配置を進めていた。
防護服なしでの作業はすでに日常の一部になっているが、彼の動きは相変わらず無駄がない。
こちらは内部環境のログ整理を続け、外と内のデータを同期させた。
地球からの追加通信はまだない。
時間差を考えれば想定範囲内だ。こちらが送った判断や報告が、向こうでどう読まれているのかは分からない。
それでも記録は続ける。
夕食は温かい保存食とスープ。体調は安定している。
今日も大きな変化はなかったが、居住空間としての基盤は少しずつ整っている。
この星での生活は、静かな準備の積み重ねの上に成り立っている。



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