Apple MusicやSpotify、Amazon Musicなど、今では音楽をサブスクで聴くのが当たり前の時代になりました。好きな曲をいつでもどこでも聴ける便利さに、音楽ファンとしても本当にありがたみを感じています。でも、そんな中で「あれ、このアーティストの曲が見つからない…?」と首をかしげたこと、ありませんか?
実は、今もなおサブスクでの配信を行っていない、いわゆる“未解禁”のアーティストが存在しています。今回は、2025年時点でもサブスク未解禁のアーティストたちと、その背景にある事情についてまとめました。
なぜ今も「サブスク未解禁」なのか?
音源収益とサブスクの収益構造
CDが1枚売れればまとまった収益になりますが、サブスクの場合は1回の再生で得られる金額が非常に小さいのが現実です。特にCDやグッズ販売を主な収益源としているアーティストや事務所にとっては、サブスク配信に慎重にならざるを得ないのかもしれません。
音質や作品性への強いこだわり
「アルバムは一つの作品」「音質を妥協したくない」といったアーティストの信念も、未解禁の背景にあります。特にシティポップやロックを中心に活躍してきたアーティストには、CDやアナログ盤での音の質感に強いこだわりを持つ人も多いです。
権利関係・レーベルや事務所の方針
長年の契約や複雑な権利関係、あるいは所属事務所の方針が配信にストップをかけているケースもあります。特に大手事務所に所属していたアーティストには、その影響が色濃く残っています。
CD・イベント重視のビジネスモデル
アイドルグループなどに多いのがこちら。CDの購入特典として握手券やイベント参加権がついているケースも多く、サブスクで気軽に曲が聴けるようになると、こうしたビジネスモデルが成立しづらくなってしまいます。
サブスク未解禁の主要アーティスト一覧【2025年最新版】
山下達郎
山下達郎はシティポップの巨匠で、独自の音楽性と高い音質へのこだわりで国内外から高い評価を受けています。圧縮音源による音質劣化を嫌い、CDやアナログ盤での高音質提供を重視しているため、サブスク配信には消極的です。
THE BLUE HEARTS
THE BLUE HEARTSは80年代後半から90年代初頭に活躍した伝説的パンクバンドで、「リンダリンダ」など時代を超える名曲を持ちます。アルバム単位での作品性やライブでのファンとの一体感を重視し、サブスク配信には慎重な姿勢を貫いています。
ブルーハーツ解散後に甲本ヒロトと真島昌利が中心となって結成されたTHE HIGH-LOWS、ザ・クロマニヨンズも同様の理由で解禁されていません。
マキシマム ザ ホルモン
マキシマム ザ ホルモンは独特のミクスチャーロックで国内外に多くのファンを持ち、ライブパフォーマンスの激しさが魅力です。パッケージや歌詞カード、アートワークも含めて作品と考えており、曲単体のサブスク配信には否定的です。
モーニング娘。
モーニング娘。は1997年結成の国民的アイドルグループで、メンバーの入れ替え制や多人数制による独自の進化を続けています。数々のヒット曲と長寿人気を誇りますが、CDやグッズ販売を重視する運営方針や利益率の問題から、サブスク配信には消極的な姿勢を取っています。
アンジュルム
アンジュルムは2009年にスマイレージとしてデビューし、明るく元気なパフォーマンスと個性的なメンバーで支持を集めています。ハロプロの現役グループとして、CD販売やファンイベントを重視するビジネスモデルのため、サブスク配信は未解禁のままとなっています。
Juice=Juice
Juice=Juiceは2013年に結成され、ハロプロの中でも高い歌唱力と多様な音楽性で注目されています。国内外でライブ活動も盛んですが、CDやグッズ販売を中心としたビジネスモデルを維持しており、現役ハロプログループとしてサブスク配信は解禁されていません。
SMAP
SMAPは国民的男性アイドルグループとして多くのヒット曲とテレビ番組で日本のエンタメ界に大きな影響を与えました。解散後も根強い人気がありますが、旧ジャニーズ事務所の配信方針や権利関係の複雑さから、サブスクでの音楽配信は実現していません。
TOKIO
TOKIOはバンドスタイルの男性アイドルグループで、音楽活動に加えバラエティや農業番組でも人気を博しました。ヒット曲も多いですが、旧ジャニーズ事務所の方針や権利関係が影響し、サブスクでの楽曲配信は現在も未解禁となっています。
FIELD OF VIEW
FIELD OF VIEWは1990年代に「突然」や「DAN DAN 心魅かれてく」などのヒット曲を持つロックバンドです。ビーイング系アーティストとして人気を集めましたが、権利やレーベルの配信方針が影響し、サブスク配信は行われていません。
WANDS
WANDSは1990年代のビーイング系バンドの代表格で、「世界が終るまでは…」など多数のヒット曲を持ちます。レーベルの配信方針や権利関係が主な理由となり、サブスクでの音楽配信は未だに解禁されていません。
安室奈美恵
安室奈美恵は平成を代表する女性ソロアーティストで、数々のヒット曲と圧倒的なパフォーマンスで時代を築きました。2018年に引退後も高い人気を誇りますが、権利管理や本人の意向が影響し、サブスクでの配信は行われていません。
を牽引してきました。権利関係や音源管理の方針が影響し、サブスクでの音楽配信は未だに解禁されていません。
アイドルマスターシリーズ
「アイドルマスター」シリーズはゲーム発のアイドルプロジェクトで、楽曲・ライブ・アニメなど多角的に展開し巨大なファン層を持ちます。CD販売やライブイベント連動のビジネスモデルが主な理由で、サブスク配信は未解禁となっています。
サブスクで聴けない音楽を楽しむには?
「配信してくれないなら、どうやって聴けばいいの?」という疑問には、今も有効な方法があります。
たとえば、TSUTAYA DISCASやDMM宅配レンタルなどのサービスを利用すれば、自宅にいながらCDをレンタルすることができます。中古CDショップやネットオークションでの購入も一つの手段です。
ちょっと手間はかかるけれど、あの名曲たちを高音質でじっくり楽しむのも、音楽ファンとしては一興ですよね。
サブスク解禁してほしいけど…アーティストの意向も尊重しよう!
サブスク時代の今でも、未解禁の楽曲が数多く存在しているのは事実。でもその背景には、アーティストのこだわりやビジネスモデルの違いなど、音楽を取り巻く多様な事情があります。
私たちファンとしては、「早く配信してほしい!」と思いつつも、そのこだわりに敬意を払いながら、できる方法で音楽を楽しんでいきたいですね。
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